鹿児島黒牛
   

1.鹿児島黒牛(くろうし)とは

   

鹿児島県は、肉用牛を多数輩出している県です。
一般的になじみが深い『和牛』は肉用牛4つの品種(黒毛和種・褐色和種・日本短角種・無角和種)を総称した呼び名で、 日本で育てられている『和牛』の95%が『黒毛和種』という品種です。

鹿児島県は、その『黒毛和種』の生産量が日本一。
平成28年の調べでは、その割合は実に全国の約19%を占めていると言われています。

鹿児島黒牛
   

2.美味しく育てるための「秘訣」と、徹底された飼育環境

   

最北端の出水市獅子島から最南端の奄美群島の与論島まで、南北約600kmの長さがある鹿児島県。
当然、 北部と南部では気候が大きく異なります。

暖かいイメージのある鹿児島も、北部となると、1月の平均気温は氷点下まで冷え込んでしまうのだとか。
寒暖差の大きい北部の地域では、ゆっくりじっくり牛が大きく育ち、逆に温暖な気候の南部では、比較的強い子牛が育つ傾向にあると言われ
近年では離島から子牛を購入し肥育する本土の農家もいらっしゃるとのことです。

鹿児島黒牛

肉用牛を育てるために何よりも大切なのは、ストレスのない環境で美味しい餌を与えること。
しっかり整えられらた環境で大切に育てられるということが、いちばんの「美味しさの秘訣」だと言われています。

   

3.先人たちの努力と愛情から生まれた「血統」

   

加えてもうひとつの大きな条件が"血統"。
鹿児島黒牛は、薩摩の地に古くから飼われてきた在来種に改良に改良を重ね、血統についても日々研究を重ねながら生産されてきました。
先人たちの苦労の結果、昭和61(1986)年に誕生した鹿児島黒牛は、平成9(1997)年に商標登録されています。
徹底して管理された飼料を与えられ、飼育指導や勉強会など、手厚いフォローのもとで育つ鹿児島黒牛。
全頭に10桁の耳標(じひょう)が装着されており、この10桁の番号"個体識別番号"により 「どこで生まれて、どこの誰が育てたのか」を確認することが可能となっています。

鹿児島黒牛

母牛の栄養管理や掛け合わせなど徹底したこだわりのもと、一頭ずつに大切に愛情を注ぎ 365日、しっかりとした体調管理をされて育てられているのです。

   

4.「日本一」の栄冠を誇りに

   

鹿児島黒牛は、平成29(2017)年9月に宮城県で開催された 『第11回全国和牛能力共進会』において、見事悲願の日本一に輝きました。
それは、9つの区分のうち、実に4つの区分で 「農林水産大臣賞」を受賞した結果という実に華々しいものでした。  
『全国和牛能力共進会』は5年に一度行われる大会で、全国の優秀な和牛を集めて競います。
2017年の宮城大会に全国から集められた和牛は、513頭にものぼり、 鹿児島県からも予選を通過した30頭が出場しました。
総合優勝を勝ち取った鹿児島黒牛の生産・肥育技術はとても高く、現在、肉質最高ランク5等級の出現率は全体の4割を超えています。

鹿児島黒牛

鹿児島黒牛』は"指定店制度"を設けており、認定基準をクリアした店舗のみ 『鹿児島黒牛』という名前で販売することができます。

   

5.極められた品質と、海外からの高評価

   

また「KAGOSHIMA WAGYU」として、アメリカや香港、台湾など、海外からも需要が高く
今後ますます世界中で愛される牛肉として期待が寄せられています。

最高品質を誇る鹿児島黒牛は、日本を代表する「美味しい牛肉」として、ますます注目を集めていくでしょう。

鹿児島黒牛
   
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